本年度の「せつなん会館」で実施の師範代・高段者考査第二段は七段考査で19名の受験があった。
前期が寂しい人数であっただけに、座席もよく埋まり、盛況に実施できました。
前回の師範代考査より、本年度後期の新しい取組みとしては、原点回帰や報本反始の観点からも、
吟詠前に、しっかり吟題と作者名を宣言して、気持ちを整えて、気分を高めて清吟するという、
当然踏むべきものとしての吟詠作法を実施して行った。長年知らず知らずに、なおざりにしてきたこと
とも言えるので、馴れなかったり、抵抗がある方もいるかも知れないが、概ね最もなことと受け入れられて
実践されていたかと思います。
この事がまた当然に大切にすべきこととして復権すれば、今後入会する方がたにとっては、これが
スタンダードになり誠に良いことだと思います。前回の師範代考査では、吟題と作者を力強く述べる
ことで、気分が一層乗り、吟詠がむしろ気合によってかで、本数が上がる場合が目につきましたが、この度
は、逆に多くの方が本数を下げてしまう傾向がありました。
しかし、良く鍛えられた吟詠も多くあり、逆に調子が出なかった方も崩れずに吟詠され、吟歴十年以上の
面目が出ていたように思います。筆記試験はどなたも詳しく解答記入があり、吟詠に対する取り組み意欲や
真剣さを強く感じました。新調した演台掛けも縁起よいスタートで、全員合格の目出度い結果となりました。
写真は本日の審査員、河野摂松先生による講評の場面です。 記 藤原摂鵬
|